【ニューデリー】インドの生物学的制御剤(biological control agent)市場は現在農薬市場全体の1~2%を占めているが、同比率は20年内に15~20%に拡大する見通しだ。
Project Directorate of Biological Contro(PDBC)のS P Singh理事によれば、インドは農業面では自給自足をほぼ実現したが、こうした成果は主に農薬の使用に帰すことができる。しかし農薬に過度に依存した農業生産は環境保護論者の批判を受けている。
エコノミック・タイムズが28日、シン氏の発言を引用し伝えたところによれば、化学薬品に代わるもとしては生物学的制御剤が挙げられ、生物学的制御剤には例えば天敵が挙げられる。病害虫を駆除する自然に存する非化学品は、生物学的制御剤と呼ぶことができ、例えばインド栴檀(Neem)は、最もよく知られた生物学的制御剤と言える。ブルガリアやルーマニア等の東欧諸国で広く利用され、ロシアと中国がこれに続くが、米国や西欧諸国も生物学的制御剤に注目しつつある。
PDBCはサトウキビ、綿、穀物、熱帯果実のための生物学的制御剤の開発に成功、PDBCのバンガロール・オフィスはインド全国16の農業大学における生物学的制御剤の研究を監督している。