【ムンバイ】地元繊維メジャー、Raymond Ltd鉄鋼部門の買収レースに参加したドイツの鉄鋼会社Thyssenは、競争者を振りきり、来月にも契約調印にこぎつける見通しだ。
エコノミック・タイムズが26日伝えたところによれば、マハラシュトラ州Nasikにレイモンドが所有する電磁鋼板(electrical steel)工場の買収価格は200クロー(US$4470万)前後と見られる。ティッセンは当初Tata Iron & Steel Co Ltd(TISCO)と合弁を組む腹づもりだったようだが、Tiscoとの交渉は不調に終わったもようで単独で買収を図るようだ。ティッセンはドイチェ・バンクから220クロー前後の繋ぎ融資を受ける見通しだ。
この点に関してレイモンドのP K Bhandari取締役(財務担当)は、潜在バイヤーと鉄鋼部門の売却交渉を進めているが、協議はまだ妥結していないと語った。
一方、レイモンドの取締役会は先週金曜の会議でセメント部門をフランス企業Lafargeに売却することを承認した。レイモンドのSinghania一族は、セメント部門を750クロー(US$1.677億)でラファージュに売却することで後者と合意に達していた。