【バンガロール】地場自動車大手Mahindra and Mahindra(M&M)は14日、来年4月に世界貿易機構(WTO)の合意に基づき数量制限(Quantitative Restrictions)が撤廃されたなら完成車(CBU)とともに中古車を輸入することも検討すると声明した。
M&MのAlan E. Durante常務取締役(ED)兼自動車部門社長は記者会見の席上、「インド自動車製造業者協会(SIAM)を通じて中古車の輸入制限を政府に働きかけると同時に、中古車の輸入規制が解除された場合の準備も進める」と、潮流に逆らうことができないなら、自ら潮流に乗る方針を明かにした。これ以前にはFordも同様の方針を発表している。
Durante氏によれば、M&Mは今のところどことも提携していないが、中古車の輸入販売は、自動車の相手先商標製造(OEM)ビジネスとは全く次元を異にするため、何れかの企業と提携することは避けられない。中古車の輸入を開始するまでにサービス提供とスペア・パーツの供給態勢を整える必要が有り、既存のネットワークを利用する以外に新たなサービス/販売網を構築せねばならない。またM&Mは中古車を輸入する際は、乗用車ではなく、長年の経験を有する多目的車を選択すると言う。
ちなみにSIAMは中古車輸入に5段階の関税を課すとともに、車齢3年以上のものやEuro II排ガス基準を満たさぬもの、あるいはAREI(Automobile Research and Engineering Institute.)未承認車の輸入を認めぬよう政府に陳情している。