【ニューデリー】北部インド(デリーを除く)は1991年以来国内に流入した外国直接投資(FDI)の3.72%のシェアを占めるに過ぎず、FDIの誘致で他の地域に大きく後れをとっている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインは7日、PHD商工会議所(PHDCCI:Punjab, Haryana and Delhi chambers of commerce and industry)のレポートを引用し、以上の消息を伝えた。それによると北部地区ではトップのハリヤナ州にしても1.40%のシェアにとどまり、チャンディガルに至っては0.07%に過ぎない。東部地区も7.89%と低調で、西ベンガル(3.57%)とオリッサ(3.81%)の2州が大部分のシェアを占め、残りの州いずれも1%に満たない。
これに対してタミールナド、ケララ、カルナタカ、アンドラプラデシュの南部4州のシェアは18.79%を占めるが、西部のマハラシュトラ、グジャラート2州のシェアは18.87%と、南部4州のそれを上回っている。デリーは単独で14.44%のシェアを占めているが、多くの企業がデリーの事務所を通じて投資申請を行うことから、実際よりも数字が膨張しているものと見られる。またインド亜大陸の中央部に位置するマドヤプラデシュ州のシェアは4.53%にとどまった。
内陸部に孤立した北部諸州は構造的なボトルネックを抱えており、南北の格差を縮めるには、幅広い視点に立った解決策が図られねばならない。
現在の都市部を中心とした産業開発は“Amritsar/Delhi/Kanpur/Howrah”と“Delhi-Mumbai”の2回廊に集中しており、両回廊に沿った少数の都市に農村人口が流入、スラム化現象が生じている。もし“Srinagar/Ambala/Kathgodam/North Bihar”回廊地区を開発すれば、その後背地にも成長の原動力になる近代工業を招来できる。また“Amritsar/Bhatinda/Bikaner/Rajkot/Porbander”回廊もこうした開発の潜在性を有する。また強力な地方航空路線を設ける必要もあると言う。