2000-07-25 ArtNo.23210
◆鉄鋼加工処理のタタ・ライヤーソン、非鉄鋼領域に事業拡張
【ジャムシェドプール】地元最大の民間製鉄会社Tata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)と年商28億米ドルの米国企業Ryerson Tullの50:50の合弁に成るTata Ryerson Ltd (TRL)は目下顧客の注文に応じた熱間圧延(HR)/冷間圧延(CR)スチールの加工処理を手掛けているが、ステンレス・スチールやアルミニウムあるいはプラスチック等の素材にまでビジネスを拡大、金属製品の流通ビジネスも手掛ける計画だ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが23日伝えたところによれば、Ryerson Tullの副社長も務めるTRLのJohn Elmore会長が、20クロー(US$447万)を投じて設けた新CRスチール加工施設の開所式後語ったところによれば、親会社2社は既存のHR/CR製品の加工処理ビジネスの材料や製品品目を拡大することに強い関心を抱いており、また国内及び国外におけるトレーディング・ビジネスも計画している。
トレーディングに関してはTRLはインドの輸入規則に検討を加えているが、当面は国内で材料を調達、ディストリビューション・チャンネルの形成に力を入れる。同社は既に1999-2000年度にトレーディング・ビジネスに進出、2000-01年度には2万トンのスチール取引を目指している。また親会社Tiscoと提携し、オンライン取引のプラットフォームを設ける計画で、他社ポータルの買収や新ポータル開設の可能性を検討している。
TRLは1997年10月にビハール州ジャムシェドプール付近のBaraに最初のHRコイル加工施設を開設、1999年にはマハラシュトラ州プーナにやはりHRコイルの加工施設を設けた。今回稼働した第3の施設はCRコイルの加工を手掛け、TiscoのCRコイル・コンプレックスから原料の供給を受ける。同社はプーナにCRコイルの加工を手掛ける第4の施設を設けることを計画している。ターゲットは自動車業界、大型家電製品メーカー、鋼管、その他の関連産業と言う。
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