1995-07-11 ArtNo.2317
◆<星>STIC、域内市場開拓で衛星移動体通信会社と協議
【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズ・インダストリアル・コーポレーション(STIC)傘下のSTテレコミュニケーションズ(STT)は、域内の指導的ハンドフォーン・サービス会社となることを目指し、衛星移動体通信会社と提携交渉を進めている。
STTのテイ・キオンホン主任(ビジネス開拓担当)によると、同社は今年に入って以来、通信衛星を利用したパーソナル・コミュニケーション・システム(PCS)の開発で競い合うインマルサットP、イリジウム、オデッセー、グローバルスターの4社と協議を持ったと言う。しかし、シンガポール電信局(TAS)は、シンガポール・テレコムが当地における移動体通信事業の独占権を喪失する97年4月1日以降、シンガポール・プレス・ホールディングズ(SPH)及びケッペル・グループに率いられるコンソーシアム“モービルワン(アジア)”に同市場への参入を認めるが、その後3年、したがって今後5年間は第3の移動体通信ライセンスを発行する考えはないとされる。この点に関してテイ氏は「STTは域内においてこの種のサービスを手掛けることを計画しており、長期的にはシンガポールでもライセンスを取得したい」としている。同社は中期的にはテレコミュニケーション関連のポートフォリオを更に拡大する計画で、昨年12月にはベルサウス・ニュージーランドの20%権益を1億NZドル(S$9570万)で買収、今年3月には衛星アップリンク・ダウンリンク・サービスを提供するSTテレポートの操業を開始した。中国、インド、インドシナ、インドネシアはいずれも有望な潜在市場で、同社はこれらの国の民間企業や関係当局とも合弁交渉を進めていると言う。(ST:7/10)
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