2000-07-14 ArtNo.23111
◆タタ・スチール、財政難に陥ったタイ企業の買収計画
【ジャムシェドプール】Tata Iron & Steel Company Ltd(TISCO)はアジア通貨危機の打撃から立ち直り切れぬタイの2、3の企業の買収を計画している。
インディアン・エクスプレスが12日伝えたところによれば、TiscoのJJ Irani重役は11日当地で記者会見し、以上の方針を語った。それによると、1600クロー(US$3.5766億)を投じてJamshedpurに設けた年産120万トンの冷間圧延工場(CRM)は国内で最も近代的な設備で、今後10~15年は国内における投資の必要は存在しない。このため同社は海外の投資対象を物色している。新たに組織された戦略委員会は、インド国内や海外からオファーされた投資機会に検討を加えている。目下10件の投資機会が検討されており、一部はスチールに関わるものだが、他はスチールとは関係がない。
タイには少なからぬ潜在性を有する企業が通貨危機の打撃で経営難に陥っている。目下こうした企業の2乃至3社に検討を加えている。
政府系鉄鋼会社Rashtriya Ispat Nigam Ltdに関しては、インド政府がその持分を売却する方針を決めるのが先決である。国営鉄鋼会社Steel Authority of India Ltd's (SAIL)傘下のSalem Steel Plantの権益買収交渉は目下続けられている。
冷間圧延プラントはスケジュール通りで、4月24日の試運転開始から13ヶ月でフル稼働態勢に入る。目下コマーシャル・プレートが製造されており、8月からは自動車産業向け製品の試験生産が開始される。2001年1月からは自動車業界向け鋼材のフル・スケールの生産を開始、同年6月には月間10万トン・レベルの自動車用鋼材を生産すると言う。
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