SEAnews 2000-07-11 ArtNo.23055

【ニューデリー】今年初4ヶ月(1-4月)に流入した外国直接投資(FDI)の額は5908クロー(US$13.21億)、これに対して同期間に承認されたＦＤＩの額は6412クロー(US$14.33億)と、流入額の承認額に対する比率、いわゆるＦＤＩの実現率(realisation rate)は92％をマーク、従来の30～35％に比べ目覚ましい改善を見た。
エコノミック・タイムズが8日報じたところによれば、今年初4ヶ月のＦＤＩ流入額は昨年同期比27％アップした。1991年以来のＦＤＩの平均実現率はルピー建てで35％、ドル建てで33.6％に過ぎず、1992年に至っては僅か17％にとどまった。
しかし、ＦＤＩの実現率はＦＤＩ承認額が前年の1万4187クローから3万2072クローに激増した1995年に僅かに後退したものの、ここ数年改善の一途を辿っており、昨年はインド政府が市場開放政策を導入して以来最高の60％をマークした。また1997年には前年比52％増の5万4891クローのＦＤＩが認可され、過去最高記録を樹立した。
部門別に見ると、1991年8月から2000年4月の間に承認されたＦＤＩ中テレコミュニケーションが17％、即ち3万7109クローを記録したが、同期に実際に流入した額は4048クローにとどまり、実現率は僅か11％にとどまった。
電力／石油精製を中心とするエネルギー部門にはこうした傾向が一層顕著で、同9年間のＦＤＩ承認額全体の30％、即ち6万3840クローが同部門に属しているが、実際の流入額は3840クローにとどまり、実現率は僅か6％に過ぎない。これに対して運輸、電器、情報技術(IT)等の領域のＦＤＩ実現率は平均33％、サービス／加工食品業界は約28％となっている。
例えば自動車産業を含む運輸部門の過去9年間のＦＤＩ承認額は1万7710クローと、承認額全体の8％を占めたが、実際の流入額は5843クローと、流入額全体の7.6％を占め、実現率は33％。ソフトウェア／電子製品を含む電器部門の同期のＦＤＩ承認額は1万4668クローと承認額全体の7％を占めたが、実際の流入額は4792クローで、実現率はやはり33％弱となっている。