1995-07-10 ArtNo.2301
◆<星>政府、トゥアス発電所をサードパーティーに売却計画
【シンガポール】シンガポール政府は電力会社間の競争を促す狙いから建設コスト数十億ドルにのぼるトゥアス発電所をサードパーティーに売却する計画だ。
ヨー・チュートン通産相が7日の公益事業法案の2読に際して語ったところによれば、トゥアス発電所は公益事業局(PUB)民営化の機関車を務めるシンガポール・パワー(SP:前称シンガポール・パワー・アンド・ガス)社から分離され、当面政府投資会社タマセク・ホールディングズの管理下に置かれる。これにより適当な時機に同発電所をSPグループ以外のものに売却しても、SP社の機構に大きな変化が生じる恐れがない。大型電力ユーザーはSP傘下の2発電会社やトゥアス発電所の経営会社と交渉し、最も有利な条件を示すものと個別に電力購入契約を結ぶことが認められる。トゥアス発電所は向こう10年間に4期に分けて80億Sドルを投じて建設され、シンガポール最大の4.8GW(ギガワット)の発電能力を持つものになるとこれ以前に発表されていたが、同売却計画に伴い工期は2期、最終的発電能力も他のSP発電所と同規模の2.4GWにとどめられる。PUB幹部がその後の記者会で語ったところによると、大型ユーザーの定義に関しては、英国では1991年当時は1MW(メガワット)以上の利用者と定義されていたが、今では100KWにまで引き下げられている。例えばシェルの製油所の電力消費は70MW、中規模工場のそれは1MWと言う。(BT,LZ:7/8)
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