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	2000-06-21 ArtNo.22845 
	◆発電事業の金融アレンジ遅延で電力不足再現も:金融筋 
	【ムンバイ】今年度内に金融アレンジの完了が見込める発電プロジェクトは、僅か5件、合計3000MW(メガワット)に過ぎないことから、遠からず電力不足が再現するのではないがと懸念されている。 
  金融業界筋によると、州電力局(SEB)が新規プロジェクトに投じる財源を有せぬことから、中央政府は民間部門に期待しているが、民間電力プロジェクトの現在の進捗状況からすれば、遠からず深刻な電力不足に直面するのは避けられそうにない。 
  ヒンドゥー・ビジネス・ラインが19日報じたところでは、今年3月末現在の国内の発電能力は9万7836.88MW(メガワット)で、ピーク時の不足は12.4%と見積もられる。 
  今年度内に金融アレンジが完了する見通しのプロジェクトには、A.V. Birlaグループがスポンサーを務めるマドヤプラデシュ州における578MWのBina発電プロジェクト、RPGグループが手掛ける西ベンガル州における500MWのBalagarhプロジェクト、Videoconがプロモーターを務めるタミールナド州における1050MWのプロジェクトが含まれる。 
  SEBの財政難がプロジェクト遅延の主要な理由となっているが、電力省がエスクロー口座方式に替えて、SEBの再編を梃子とした資金調達方式を提案したことから、状況はかえって悪化した。 
  エスクローの保証がなくなったことから、金融機関は万全のセキュリティー・システムが完成するまで、資金注入を見合わせる姿勢を示している。 
  中央電力局(CEA:Central Electricity Authority)は57件、合計2万9462.30MWの発電プロジェクトを認可したが、これまでに試運転にこぎつけた独立電力供給業者(IPP)は8社に過ぎない。これらにはマハラシュトラ州におけるエンロンの2015MW発電プロジェクトの第1期分、グジャラート州におけるPowerGenの655MW Paguthanプロジェクト、タミールナド州における330MWのPPN Powerプロジェクトが含まれる。 
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