2000-06-13 ArtNo.22760
◆Tisco、ポスコ/新日鉄等尻目に世界最低コストの製鉄所に
【カルカッタ】Tata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)は、韓国のポスコ、ブラジルのUsiminas、日本の新日鉄等を尻目に、世界で最も低コストなスチール・メーカーとして浮上しつつある。
エコノミック・タイムズが10日伝えたところによれば、Tiscoは過去5ヶ月ほどの間に熱間圧延鋼帯の製造コストを顕著に引き下げ、世界最低コストのスチール・メーカーになっている。しかしTisco幹部は、少なくとも1年間低コストを維持して初めて世界一を名乗ることができるとし、特に公式の宣言を行っていない。
昨年の世界一はポスコで、2位はUsiminasだった。TiscoのJamshedpurプラントの熱間圧延コイル(HRC)のトン当たりコストは180~170米ドルで、世界最低。とは言え、同価格には減価償却費や金利負担は含まれていない。
インドの他の鉄鋼会社も、例えばEssar SteelのHRCのトン当たり価格も200米ドル前後で、やはり世界最低レベル。業界筋によると、これまでインド製HRCの米国市場における価格はトン当たり290~330米ドル(CIF)と、ポスコや新日鉄のそれに比べかなり高めだったが、今やTisco、Essar Steel、Ispat Industries等は、いずれも世界最低レベルの輸出価格をオファーでき、米国、欧州市場開拓の面で有利な立場に立っていると言う。
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