2000-05-30 ArtNo.22617
◆輸入石炭とのブレンドによりクリーン規則に対応:電力相
【ニューデリー】炭坑から1000キロ以上離れた火力発電所は、来年6月1日より洗浄もしくは選別済みで、アッシュ34%未満の石炭を使用せねばならなくなる。この点に関してPR Kumaramangalam電力相は先週、洗浄もしくはブレンドによりアッシュは現在の平均59%から34%に引き下げられると楽観的見通しを示した。
インディアン・エクスプレスが29日伝えたところによれば、1986年環境(保護)法に基づき1997年9月に発せられた通達の下、都市部やセンシチブ・エリア、あるいは公害汚染地区の発電所はクリーン・コールを用いるよう義務づけられている。国内に存在する589の炭坑では年間3億3000万トンの石炭が生産され、その70%が発電所の燃料とされているが、火力発電所で使用される石炭の僅か3%が洗浄されているに過ぎず、コークス用原料炭を除き、国内で生産された石炭のアッシュは59%に達する。
クマラマンガラム電力相によると、電力省と石炭省は既に関係問題を協議しており、国産石炭の86%を生産するCoal India Limited(CIL)は石炭の輸入を準備している。
CILは3億トン近い石炭を生産、内10%を洗浄しているが、世界の石炭価格が下落し、関税率が上昇基調にある今、ブレンディング用石炭を輸入しようとしている。コークス用原料炭を除き、石炭の輸入関税は15%から25%に引き上げられたばかりだが、輸入石炭の価格は依然として、CILやSingareni Collieries Company Limitedにより生産された国産品よりも、往々にして割安になっている。
とは言えハイ・アッシュ/ロー・カロリーの国産石炭と輸入石炭のブレンディングは、発電会社の燃料コストを高めさせる。発電会社はロー・アッシュ石炭を輸入するか、国産石炭を選別使用するか、Coal India.Powerからブレンド石炭を購入するか、何れかの道を選ぶことになる。沿海地区のセメント会社が、石炭を輸入し始めて既に久しい。CILの石炭が値上がりする中で、非コークス用炭の輸入は昨今増加の一途を辿っており、年間600万トンほどが輸入されている。
MMTC Ltdの推計によれば、マハラシュトラ州Nasikにおける輸入石炭のコストはトン当たり2400ルピーと、国産石炭の1900ルピーを上回るが、キロ当たり熱量は6600ギガキロと国産石炭の3600ギガキロを上回り、熱量ベースでは輸入石炭の方が20%ほど割安になる。加えて沿岸地域では輸入石炭の価格は国産石炭より往々にして10%低いと言う。
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