2000-05-29 ArtNo.22599
◆RILのBSES公開買い付けで1千MW発電事業に新展開?
【カルカッタ】石油・石油化学を中核とする地元複合企業Reliance Industries Ltd(RIL)が、国内最大の民間送電会社BSES Ltdの20%のシェアの公開買い付けを提案したことから、BSES Ltdが地元電力会社Damodar Valley Corporation(DVC)と合弁で進めるビハール州における見積もりコスト4000クロー(US$9.1億)、1000MW(メガワット)のMaithon Right Bank (MRB)プロジェクトにも新たな展開が生じるものと予想されている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが27日報じたところによれば、RILの公開買い付けの結果が明らかになるのはなお暫く先のことになるが、来月12日に催されるDVC取締役会ではRILの公開買い付けも配慮し、MRB事業に関する討議がなされる見通しだ。
RILは現在BSESの15%のシェアを握っているが、公開買い付け提案がBSES株主に受け入れられるなら、RILの持分は35%にアップ、BSESはRILの支配下に入り、マネージメントの交替も予想される。そうなればDVCにとってBSESとの合弁はより魅力的になる。しかし、RILのオファーがBSESの株主に受け入れられなかったなら、DVCは当初の計画に基づきBSESと、MRBプロジェクトを進める他ない。
目下の計画ではDVCとBSESはMRBに各45%を出資、金融機関が残りの10%を占めることになる。MRBプロジェクトは創業50年のDVCにとって初の民間部門との合弁事業。DVCは目下中央政府により支配権益が握られており、ビハール州政府と西ベンガル州政府の代表もDVC取締役会に名を連ねている。合弁会社はMaithon Right Bank Power CompanyもしくはMaithon Power Companyと命名され、資本金は1200クローになる見通しだ。同プロジェクトはL. K. Advani内相により、今年1月に起工式が催されたが、1200エーカーの用地の収用作業はまだスタートしていない。DVCは第1期土地収用の補償等に当てるため105万ルピーをビハール州政府に支払っている。
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