SEAnews 2000-05-24 ArtNo.22551

【プーナ】Delphi Automotive Systemsが新設した、インドを拠点にアジア太平洋地域業務を手掛けるアフターマーケット事業部は、インドにおけるディーラー網の拡張とより多くの製品の紹介に力を入れるとともに、企業買収を準備している。
エコノミック・タイムズが22日、Delphi Aftermarket Operationsのアジア太平洋地域業務を担当するHari Radheshwar取締役の談話として報じたところによると、今年2月にデリー拠点のJullundur Motors (JMA)とタイアップし、インドにおけるアフターマーケット事業を開始した同社は、第1ステップとして今月末までにディーラー3社を追加する。アフターマーケット事業部は相手先商標製造業者(OEM)顧客を拡大するためにもあらゆる車両用のより多くの部品、備品を手掛け、これらには乗用車と二輪車用の触媒コンバーターが含まれる。
同社はLucas TVS. Delphi Automotive Systemsを通じてLucas Dieselのグローバル・ビジネスを買収、ディーゼル・エンジン製品のアフターマーケット市場への進出を果たした。
アフターマーケット事業部が目下開拓を目指している製品領域には軽・中型商用車及び乗用車用の給油システムが含まれる。アフターマーケット事業部はＯＥＭ向けトラクター用給油システムの製造を手掛けるLucas TVSをその傘下に収めた。アフターマーケット事業部は、この他トラクター用のバッテリー、オイル・フィルター、ディーゼル燃料インジェクション・システムも手掛けている。エアコン関連部品やハーフ・シャフト、オイル・フィルター等はインド南部地区における営業が開始される7月までに、車両用セキュリティー・システムは12月までに、それぞれ守備範囲に含め、マルチメディア及びナビゲーション・システムは3年乃至5年内に手掛ける。
インド国内4カ所に製造拠点を有するDelphi Automotive Systemsはアフターマーケット事業部の製品リストを拡大するだけでなく、製造規模の拡大も計画している。同社は1995年以来400クロー(US$9107万)を投資して来たが、製造規模や製品ラインの拡張に一層の投資を予定している。
部品の販売だけではアフターマーケット事業を十分拡張することはできず、同社は国際戦略の一環として企業買収も行う。例えば親会社による英国拠点の油圧式クラッチ製造業者AP Lockheedの買収は、デルフィの製品リストにニッチ・プロダクツを加えることになる。デルフィはオール・メーク戦略を採用しており、より多くの良質の製品を求めている。同戦略の下、ＯＥＭ顧客以外の製造業者のアフターマーケットのニーズにも応じる。
インドにおける関税が高いことから、アフターマーケット事業のために部品を輸入することはない。したがって同社はインド国内で生産されたもののみを手掛けている。
Radheshwar氏は偽物の脅威を認めるとともに、目下大きな開きが存在する偽物との価格差縮小と純正品の供給確保に努めると語った。デルフィのアフターマーケット事業は同社の総売上の20％に貢献するものと見られ、向こう4乃至5年内に市場シェアも20％に達する見通しと言う。