2000-05-24 ArtNo.22547
◆Alstom/National Power、メガ発電事業から撤退
【ニューデリー】英仏合弁企業Alstomと英国企業National Powerがグジャラート州Pipavavにおける2000MW(メガワット)の発電事業から揃って撤退するもようだ。
両社の撤退は SiemensとPowerGenに続くもので、電力省が鳴りもの入りで宣伝したメガ・パワー・プロジェクトは再度後退を強いられた。エコノミック・タイムズが22日報じたところによれば、Alstomは撤退を確認したが、National Powerはコメントを控えている。SiemensとPowergen同様、AlstomとNational PowerもPipavavプロジェクトの一次選考を通過していた。今後さらに撤退するものが出る可能性がある。
適切な支払い保証がなされぬことが、これら企業が撤退を決めた主因と見られている。支払い保証はインドにおける発電プロジェクトの成否の鍵とされ、多くのプロジェクトが同問題で蹉跌している。通常の発電プロジェクトではエスクロー(第三者寄託金)口座が用いられるが、メガプロジェクトでは州電力局(SEB)による信用状(LC)の発行とSEBが支払い不能に陥った際にデボルーション・ファンドにアクセスする権利が含まれる。
デベロッパーに受け入れられるような明確なフレームワークやセキュリティー・メカニズムが欠如したメガプロジェクトは、大部分が過去数年停頓したままの状態にある。3960MWのHirma発電所を除けば、PipavavとCuddaloreプロジェクトのみが多少進捗を見ており、ABB、三菱、Powergen、Siemens、Tata、Reliance、BPL、L&T、CEPA、Daewooを含む29社が1000MWのCuddaloreプロジェクトに関心を寄せている。
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