2000-05-15 ArtNo.22462
◆カルナタカ州、IT領域へのUS$2.5億VCファンド流入期待
【バンガロール】カルナタカ州政府は今年同州情報技術(IT)領域に流入するベンチャー・キャピタル(VC)が2億5000万米ドルに達するものと予想している。過去3年間には6億米ドルのVC資金が同州IT領域に注入されたものと見られる。
インディアン・エクスプレスが12日、カルナタカ州政府情報技術部のVivek Kulkarni次長の談話として伝えたところによると、同州政府IT部門はITに照準を合わせたVCファンド誘致システムを検討している。新システムは6ヶ月以内に機能を開始する。
州政府は国内や海外のVCファンド、エンジェル・ファンド、出資協力等を通じてIT部門(ソフト/ハードウェア)に注入された実際の資金を追跡するシステムの開発に取り組んでおり、恐らく同額は上記の予測値を遙かに上回る見通しだ。
投資家にフレンドリーな環境を整備する上から6月には、バンガロール市内を迂回するバイパスが完成、今日市内を通過しているトラック1万2000台以上が同バイパスを使用することになる。
電力事業面では州政府は複数の民間部門と契約調印交渉を進めている他、既に中央政府と電力事業再編覚書を交換している。同覚書の下、中央政府は同州電力部門の近代化及びアップグレードに3500クロー(US$8億)を提供、加えて世界銀行からも3000クロー(US$6.87億)の提供が受けられる。電力部門の再編は4年で完了する。これまで電力の55%が杜撰な料金徴収システムや盗用により失われてきた。こうした状況を是正するには送電・配電システムの改良に多額な投資を必要とする。
バンガロール拠点の少なからぬIT企業がカルナタカ州外、例えばチェンナイやハイデラバードにおける事業の拡張を図っているが、この点について、Kulkarni氏は「カルナタカ州はインフラ問題等の面でネガティブな印象をもたれるようになったが、コスモポリタン・カルチャー、英語に堪能なIT専門家、ソフトウェア・デザイン能力等、依然として多くの投資家を魅了する特徴を備えている」と指摘した。
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