1995-07-05 ArtNo.2242
◆<星>住友ベークライト、エポキシ樹脂生産倍増
【シンガポール】住友ベークライト・シンガポール(SBS)は3日、4500万Sドルを投じて建設したスノコ新工場をオープン、これにより同社のエポキシ・モールディング・コンパウンドの製造能力はこれまでの月間600トンから1400トン(S$1500万)に倍増した。
住友ベークライトは現在日本に2工場、シンガポールに1工場を擁し、電子部品を保護する包装材等に使用されるエポキシ樹脂の生産で、世界市場の35%のシェアを占めている。累積投資額9000万Sドルのシンガポール工場は、エポキシ樹脂の製造では世界最大規模を誇る。シンガポール工場の稼働率は目下80~90%で、日本工場も含め向こう2年間の需要に応じられる見通しだ。世界のセミコンダクター産業は年率20%の成長を遂げているが、技術革新の結果製品の小型化が進み、エポキシ樹脂の需要の伸びは年率5~6%に鈍化している。とは言え東南アジア地域に限っては年率15%の成長が保たれている。SBS幹部によると、同社は製造規模の一層の拡張を計画しているが、投資地は台湾乃至マレーシアになる可能性が有る。これはシンガポールの労働コストの上昇とSドル高に伴うもので、投資地決定の他の要因としては消費市場に近いことが挙げられると言う。(ST,BT,LZ:7/4)
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