【ニューデリー】インド全国高速道路局(NHAI:National Highways Authority of India)は来月、初めての試みとして年間支払いベースにより、西ベンガル州Panagarh/Palsit間66キロのナショナル・ハイウェイ2号線の建設入札を募集する。
インディアン・エクスプレスが2日報じたところによれば、関係プロジェクトは先週ハイパワー委員会(HPC:high-powered committee)に提出され、今月末に予定される次期HPC会議で承認される見通しだ。NHAIはこれまで関係コンセション・ドキュメントの準備を進めてきた。これまでに5~6社が入札書類を購入しており、資格審査を通過したものには、金融ファシリティーをセットにした入札書類の提出が求められる。これにはNHAIに求める年間支払いの額が含まれ、NHAIは他の条件が同等なら最低額をオファーしたものに契約を与えることになる。入札書類には品質条件も含まれ、支払い額は同条件とも密接に関係する見通しだ。コンセション期間は15年。
年間支払い方式のメリットは、ハイウェイの建設を引き受けた者が通行量や通行料金の徴収に伴うリスクを負わずに済み、NHAIも1年もしくは半年ごとの分割支払いのため、負担が軽減される。
一方、NHAIはこれも初の試みのシャドー・トーリング(shadow tolling)プロジェクトの入札準備を開始した。先ずアンドラプラデシュ州Tuni/Anakkapalli間のナショナル・ハイウェイ5号線の建設がこの種の方式により来年初に発注される。Infrastructure Development Finance Company (IDFC)がコンセプト・ペーパーを既に作成している。同方式ではオペレーターへの支払いは交通量に基づいてなされる。オペレーターは交通量のリスクを負うが、通行料金徴収のリスクからは解放される。
年間支払い方式もシャドー・トーリング方式も、支払いを長期間に分割して行えるため、NHAIの負担が軽減される。このため以上の2つのプロジェクトが成功すれば、今後より多くの道路建設にこれら2方式が採用されるものと見られる。