2000-05-02 ArtNo.22331
◆国営石油IOC、地場海運会社GescoとLNG輸送で提携
【ニューデリー】国営Indian Oil Corporation (IOC)の取締役会は、ペトロネットLNGの液化天然ガス(LNG)輸送を請け負う外国海運会社のパートナーを務めるため国内最大の海運会社Great Eastern Shipping Co (Gesco)と合弁を組むことを認めた。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが29日報じたところによれば、IOC-Gescoチームは、ペトロネットLNGプロジェクトにとどまらず、他のLNG輸送契約の獲得も目指す見通しだ。
石油天然ガス省はIOCが非中核業務のLNG輸送ビジネスに進出することに難色を示し、同社とGescoの提携に態度を保留したが、IOC取締役会はこれを無視して、Gescoとの提携を承認した。
ペトロネットLNGは年間500万トンのLNGをカタールのRasgasから建設が計画されているグジャッラート州Dahej及びケララ州Kochiのターミナルに輸送する海運業務の国際入札を募集、これまでに1)Mitsui OSK Line-K Line-NYK、2)Leif Hoegh-Foresight consortium、3)Samsung-S.K. Line combine、4)Osprey Maritime-Al Manal、5)Hyundai、6)Hanjin、7)Malaysian Internation Shipping Corporation、8)Louis Dreyfes、9)Exmarの9社(チーム)が予備選考を通過している。IOC-GescoJVはこれら9社(チーム)のいずれかと、パートナーを組むことになる。Gesco-IOCJVは恐らく韓国のSamsung-S.K. Line consortiumと手を結ぶものと見られている。
ペトロネットLNGの主要出資者で、同プロジェクトのプロモーターの1社でもあるIOCは強力な財務基盤を有し、原油輸入の豊富な経験を有する。これに対してGescoはLNGや石油製品の低温輸送の経験を有する。従って両社の提携は、例えば国営Shipping Corporation of IndiaやEssar Shipping Co Ltd、あるいはVarun Shipping Ltd等のペトロネットLNG輸送契約を狙う他の地元プレーヤーの脅威になる見通しだ。
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