【ニューデリー】銑鉄市況には、過去6ヶ月間に生産と価格の両面で好転の兆しが生じている。銑鉄のトン当たり国内価格は国際価格の復調に牽引され、1999年6月の7000ルピー(US$160.40)から2000年3月の9500ルピー(US$217.69)に36%の回復を見た。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが24日伝えたところによれば、1999年4月~2000年2月の間の国内銑鉄生産は285万トンと、前年同期の279万トンを上回った。しかし1999年4月~2000年1月の間の銑鉄輸出は20万トンと、前年同期の24万3000トンを下回った。
銑鉄価格は1999年6月から回復に転じた。しかし1999年4-12月の銑鉄生産は10%の落ち込みを見たが、これは原材料や燃料等インプットの急騰に伴うもの。例えば主要生産コストの1つに数えられる冶金用コークスは、中国産コークスに対する反ダンピング税徴収の影響を受け急騰した。こうしたインプットの高騰は2000年に入っても当初2ヶ月間にわたり銑鉄価格の回復を相殺した。
自動車産業の好調に伴う鋳造業界からの需要増が銑鉄産業の復調に貢献したが、タタ・メタリクスのような企業は、オーストラリアから低コスト/高品質のコークスを輸入、その恩恵を享受した。
国内の主要な銑鉄メーカーは、Steel Authority of India Ltd(SAIL)、Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)、Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)で、これら3社だけで国内銑鉄生産の45%を占める。