2000-04-24 ArtNo.22247
◆ハルディア石油化学生産主任ら操業遅延で引責辞職?
【カルカッタ】西ベンガル州に5170クロー(US$11.7億)を投じて設けられた石油化学コンプレックス、Haldia Petrochemicals Ltd(HPL)は、今月初に開所式を催して以来、未だ最初のポリマー・チップの出荷も行ていないが、早くも3度にわたり生産が停頓、Prabhakar Sethi生産主任らが、責任をとって辞任する見通しだ。
HPLは4月15日までに製品の出荷を開始すると発表していたが、ナフサ・クラッカーは、発電施設の故障で過去1ヶ月間に3度にわたり操業不能に陥った。同社筋によるとSethi副社長は辞表提出を求められたと言われ、影響はA Krishnamurthy重役(MD)等のトップ・レベル人事にも波及している。Krishnamurthy氏は1993年以来MDを務め、プロジェクトの立ち上げに貢献してきたが、やはり辞任するものと見られ、後任MDには、1999年に入社したRB Saldanha氏が就任するもようだ。
しかし、Saldanha氏は、「Sethi氏は、外部のより良いポストが約束されたため離職するもので、解任される訳ではない」と巷間の噂を否定した。
West Bengal Industrial Development Corpと米国のChatterjee group、及びタタ・グループの合弁に成る年間エチレン42万トンとプロピレン21万トンの製造能力を有するナフサ・クラッカーは、着工以来37ヶ月で今月2日に正式に操業を開始した。州政府のAsim Dasgupta財務部長は、開所式の席上、2週間以内にポリマーの出荷を開始すると語ったが、未だに生産は開始されていない。
クラッカーに付属した116MW(メガワット)の発電施設はLarsen & Toubro LtdがBOO(建設/所有/営業)ベースで建設を請け負ったが、HPLオフィシャルは、電力供給が安定せぬためにナフサ・クラッカーの所定の生産能力が発揮できないと指摘した。
マーケッティングのデッドラインをクリアできなかったこと以外に、操業の停頓はHPLに約60クロー(US$1375万)の損失をもたらしたものと見られる。
消息筋によると、Krishnamurthy氏は数日中に辞表を提出、Saldanha氏は今月28日の取締役会後にMDのポストを引き継ぐ見通しだ。Krishnamurthy氏はプラントの稼働後、Vijay K Chaudhry社長兼取締役とともにHPLを退職するものと見られる。Chaudhry氏は財務担当重役に就任するはずだったが、プラントの開所式が行われた翌日4月3日付けで退任することになったと言う。
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