2000-04-12 ArtNo.22144
◆銑鉄価格の急騰で西ベンガル鋳物産業が存亡の瀬戸際に
【カルカッタ】西ベンガルの約500社の中小鋳物工場は、昨年3月以来銑鉄がトン当たり1050~1550ルピー値上がりしたことから、存亡の淵に立たされている。今年2月以降だけでも値上がり幅は595~1050ルピーに達している。
インド鋳造業者協会(IFA)のAmal Banerjee会長によれば、大手企業は衛生鋳物製品等を目下ブームの輸出市場に振り向け、銑鉄の値上がりを補填できるが、価格に敏感な国内市場にその製品を供給する中小業者は工場閉鎖の瀬戸際に立たされている。工学製品輸出振興委員会(EEPC)の統計によれば、鋳物衛生用品輸出は98/99年の138クローから99/00年の175クロー(US$4011万)に増加した。
インディアン・エクスプレスが10日報じたところによると、銑鉄業界は値上げの理由を明かにしていないが、その理由の1つとしてコークス原料炭に対する課税が挙げられる。多くの銑鉄業者は原料炭を輸入に依存しているが、今年1月以来輸入原料炭に24%の相殺関税が課されている。
Iiscoのトン当たり銑鉄価格は1999年3月には5450ルピーだったが、今年1月に6125ルピー、4月にはさらに6700ルピーに引き上げられた。同期間にSAILのBokaro Steel plantは同上5000ルピー/5650ルピー/6500ルピーに、Tata Metaliksは同上5975ルピー/6600ルピー/7325ルピーに、Kalinga Ironは同上6900ルピー/7600ルピー/8300ルピーに、Kajaria Ironは同上5900ルピー/6500ルピー/7200ルピーに、それぞれ値上げしている。
この内、Tata Metalics Ltd、Kalinga Iron & Steel Co Ltd、Kajaria Iron Works Ltdはいずれも輸入原料炭を用いているが、Steel Authority of India Ltd(SAIL)とIndian Iron & Steel Co(Iisco)は国産原料炭を使用している。
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