2000-04-12 ArtNo.22141
◆US$50億オリッサ州石化/発電事業、2003年末に稼働
【ブーバネスワル】オリッサ州Gopalpurにおける見積もりコスト50億米ドルの石化/発電事業のプロモーターを務めるアラブ首長国連邦拠点のAl Manhal International Group (AMIG)は、2003年末までに同プロジェクトを軌道に乗せるべく、潜在パートナーに対する出資要請に拍車をかけている。
エコノミック・タイムズが10日報じたところによれば、関係プロジェクトには、投資額1482クロー(US$3.4億)/年間処理能力500万トンのLNGターミナル、4235クロー(US$9.7億)/2000MW(メガワット)のガス発電施設、5082クロー(US$11.65億)/年産120万トンの石化コンプレックス(ナフサ・クラッカー)、7611クロー(US$17.4億)/全長2900キロのガス・パイプラインが含まれる。
AMIGは今月末にAustralia LNG (ALNG)と、天然ガス年間500万トンの供給を受ける仮契約に調印するが、BHP、British Petroleum、Chevron、Woodside、Mimi(三井三菱JV)の合弁に成るALNGも同プロジェクトへの出資に関心を表明している。AMIGとALNGは、既に昨年12月にLNGの供給覚書に調印している。
オーストラリアのRob Laurie高等弁務官は今週初めデリーでオリッサ州のNaveen Patnaik首席大臣と会談、メガプロジェクト参加に対するALNGの関心を伝達した。これを受けてALNGとAMIGの代表はPatnaik首席大臣も交えて関係問題を協議した。
インド中央政府所有のPetronet LNG及びGas Authority of India (GAIL)もプロジェクトに出資する予定で、AMIGはデリー拠点のVavasi Oil and Gasを調整役に、また住友銀行を金融顧問に指名した。
VavasiのFarid Arifuddin重役(MD)によると、関係プロジェクトを実行すれば35億米ドルの外国直接投資が見込め、これらの投資はモーリシャスを通じてなされる。借入/自己資本比率は70:30だが、パイプライン・プロジェクトに限っては50:50になる見通しだ。
早くも1995年に同プロジェクトの根回しを開始したAMIGは1997年12月にオリッサ州政府経営のIndustrial Promotion and Investment Corporation of Orissa Ltd(Ipicol)と合弁覚書を交換した。同社は来年3月までに金融アレンジを完成させ、2003年末までにプロジェクトを軌道に乗せたい意向だ。
Ipicolは、プロジェクトの主要項目の1つGopalpur Power Company(GPC)に51%出資、残りの49%はAMIGが保持することになっている。これに伴いAMIGは資金難のIpicolに2億5000万米ドルの無利子ローンを提供することも認めている。
電力省はGPCに対するメガ・パワー・ステータスの提供を原則的に認めており、これによりPower Trading Corporation(PTC)がGPCから電力を購入し、PowerGrid Corporation Of Indianを通じて配電することが可能になる。
またガスはパイプライン網を通じてビハール、アンドラプラデシュ、タミールナド、ウッタラプラデシュ各州の様々なエンド・ユーザーに供給される。
オリッサ州経済に対する波及効果も期待でき、80年代末には不毛の地であったグジャラート州のハジラが今や世界地図上に石油/石油化学基地として記されているように、ゴパールプルも遠からず世界の注目を集めることになる見通しと言う。
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