2000-02-02 ArtNo.21740
◆<星>対外債務、GNPの3倍?
【シンガポール】シンガポール統計局(DOS)は月曜(1/31)、世界銀行/国際通貨基金(IMF)/国際決済銀行(BIS)/経済協力開発機構(OECD)の共同調査グループ“International Working Group”がまとめた対外債務統計のシンガポールに関わる報告内容は、シンガポールの金融ポジションに対する誤解を生じさせる恐れがあると抗議した。
同報告書は、シンガポールの1998年末の対外債務が2650億米ドルと算出しており、これを基準にすれば、国民総生産(GNP)に対する対外債務の比率は297%、輸出総額に対する比率は415%になる。これでは国民総生産の3倍、輸出総額の4倍以上の対外債務を抱えるシンガポール経済は危殆に瀕しており、通貨危機にも耐えられないような印象を与える。
こうした異常な数字が算出されたのは、同報告書はインターバンク・ローンを対外債務に含めているためで、インターバンク・ローンを除外すれば、1998年末の対外債務は147億米ドルで、GNPの10%、輸出売上の13.9%を占めるに過ぎない。
その実シンガポール政府は1995年以来対外債務はゼロ、民間部門の債務も1997年に比べ11%下降していると言う。(ST,BT,LZ:2/1)
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