SEAnews 2000-02-02 ArtNo.21739

【シンガポール】シンガポールの工学産業は昨年の僅か0.7％の成長から今年はハイエンドな一桁成長を回復できる見通しだ。
経済開発局(EDB)のChua Taik Him部長(工学担当)が月曜(1/31)催されたインダストリー21(ｴﾝｼﾞﾆｱﾘﾝｸﾞ)報告会の席上語ったところによれば、工学部門の成長加速が見込まれるのは、工学部門を電子産業や化学産業に次ぐシンガポール製造業の第3の支柱にすることを目指す産業再編措置に伴うもの。精密工学、輸送機器、プロセス・エンジニアリングの3部門から成る工学産業は最も成熟した製造業クラスターの1つだが、これまで電子産業や化学産業の補助工業と見なされて来た。しかしＥＤＢは工学部門を電子産業や化学産業に匹敵するシンガポール製造業を支える3本目の柱にする計画だ。工学産業は製造業の能力や競争力の基盤を成すものであり、シンガポールを世界的なロジスティクス・ハブにする上でも主要な役割を担わねばならない。シンガポールは域内のトップ航空機修理センターや船舶修理センターとして、既に国際的に高い評価を得ている。
精密工学の昨年の生産額は前年比4.1％増の100億7000万Ｍドル、1人当たりの付加価値生産は9.5％増の4万9600Ｓドル、運輸機器の生産額は同4.0％減の67億6000万Ｓドル、1人当たりの付加価値生産は3.8％増の5万4500万Ｓドル、プロセス・エンジニアリングの生産額は7.9％減の25億5000万Ｓドル、1人当たりの付加価値生産は14.6％増の10万2200Ｓドルだった。
この日はMolex, サンデン、住友金属鉱山の3社に、税制優遇措置等が適応される製造業本部(MHQ)ステータスが授与された。(ST,BT,LZ:2/1)