2000-01-28 ArtNo.21696
◆<星>電子産業、昨年15.3%のプラス成長回復
【シンガポール】シンガポールの昨年の電子産業生産は、半導体と情報通信2部門の力強い復調に支えられ、前年比15.3%増の701億Sドルをマークした。
シンガポール製造業生産の51%を占める電子部門は1995年をピークに1996年9%、1997年3.1%(何れも暫定数字のみ、シンガポール政府は両年の確定数字を発表していない。)と成長が鈍化、アジア経済危機と国際電子市況低迷の挟撃を受けた1998年には終に2.3%のマイナス成長に陥っていた。このため昨年は、単にプラス成長を回復しただけでなく過去4年来の最高が記録された。
経済開発局(EDB)のBarry Sim部長(電子産業担当)は26日、以上の消息を語るとともに、今年は旺盛な国際電子需要と半導体/情報通信部門の好調持続が見込めるため、少なくとも昨年並み、あるいは20%を超える成長も期待できると楽観的見通しを示した。
いわゆる情報通信部門(コンピューター/消費用電子製品/通信機器/契約製造)と半導体部門は電子生産全体の48%と20%のシェアを占めるが、昨年は各24.8%と22.2%の堅調な成長を記録した。しかし電子産業全体の28%と4%のシェアを占める記憶装置部門(ディスク・ドライブ等)とキー・モジュール部門(プリント基板等)は各0.4%と1.4%の不振な伸びにとどまった。
昨年の電子産業投資は前年(S$31億)を10%上回る34億Sドルと、固定資産投資全体の42%を占めたが、EDBは今年も同比率を40%以上のレベルにとどめたい意向だ。しかしエコノミストらは、化学部門が5年乃至7年後には電子部門に取って代わり、シンガポール最大の製造部門になると予想している。
電子部門の昨年の生産性は23%アップ、1人当たりの付加価値生産は13万8400Sドルに達した。また同部門全体の付加価値生産も20.4%増の151億Sドルをマークした。(ST,BT,LZ:1/27)
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