2000-01-27 ArtNo.21686
◆<馬>検察長官を法廷侮辱罪で告訴:アンワル公判再開
【クアラルンプル】アンワル前副首相のソドミ公判が25日再開され、被告弁護団の1人カルパル・シン弁護士は法廷における発言を理由に同弁護士を扇動法違反で検挙した検察長官は法廷侮辱罪に当たると非難した。
検察庁は、昨年9月、アンワル氏が砒素中毒にかかっているとの診断書を法廷に提出、何者かがアンワル氏の抹殺を図った可能性があると主張したカルパル・シン弁護士を、今月14日、扇動罪容疑で起訴した。罪状を否定し、目下保釈中のカルパル・シン弁護士は、この日、裁判官に同氏の発言内容を公判記録にとどめるよう求めた。これに対してアリフィン裁判官は「問題は単にカルパル・シン弁護士個人に関わるものではなく、国内法曹界全体に関わるものであり、別の公判廷に置いて審理を行う必要がある」との判断を示した。カルパル・シン弁護士に対する起訴案件は近く高裁で審理される。
一方、アンワル氏の所謂「政界高層の陰謀論」に関する法廷弁論はこの日完了し、26日にはアンワル氏がソドミの現場に居合わせなかったとする弁護側の主張に対する審理が開始された。弁護団は検察側がソドミがなされたと主張する当日にアンワル氏が海外に居たことを示すパスポートのコピーを証拠として提出したが、裁判官はコピーではなく、パスポートそのものを提出するよう求めた。しかし弁護側は既に1993年に失効した旧パスポートを探すには時間を要すると主張したため、裁判官は休廷を宣言した。
他方、25日には、裁判所付近のモスクに集合したアンワル氏支持者200人ほどと警察の小競り合いで、野党指導者ら11人が逮捕された。(ST,LZ:1/26,27)
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