2000-01-27 ArtNo.21683
◆<馬>製造業投資、3年連続下降:通産相
【クアラルンプル】マレーシアの昨年の新規製造業投資申請額は140億Mドルと、前年同期比26%ダウン、1996年をピークに3年連続の落ち込みを見た。外国投資に限っては126億Mドルから90億Mドルに29%下降した。
ラフィダ通産相が25日明らかにしたところによれば、製造業投資申請額は1997年に19%減の342億Mドルを記録後、1998年にはさらに45%減の190億Mドルに落ち込んでいた。仮に米ドル建てで比較するなら一層大幅な落ち込みになる。
日本からの投資申請は12億8000万Mドルと、米国の25億Mドルに次ぎ、引き続きマレーシアの主要投資国の座を維持した。シンガポールからの投資は前年の7億4500万Mドルを上回る10億Mドルをマークし、3位につけた。
マレーシアは高付加価値のテクノロジー・ビジネスに照準を合わせ、低付加価値の労働集約型産業への依存軽減を図ているが、先端的電子部門投資は40億Mドルに達した。
マレーシアは昨年通年で169億Mドルの投資プロジェクトを認可したものの、前年の264億Mドルを36%下回った。外国投資承認額は123億Mドルを記録した。
アナリストらは過去3年の投資申請の減少は予想されたことで、今年は回復に転じると予想している。マレーシアは日本経済の復調から恩恵を受ける国の筆頭に挙げられる。また投資リスクをベースにした投資地ランキングでマレーシアはフィリピンやインドネシアに勝るものの、タイやシンガポールには劣る。域内諸国の投資誘致競争が過熱する中で、マレーシアに流入する外国投資は減速する見通しだ。取り分け日本は、これまで余りに多くの玉子を1つのバスケットに放り込んで来た事に対する反省から投資の分散を図っている。例えばタイには冷蔵庫やエアコン・メーカーの新工場が設けられている。とは言え、マレーシアが1998年に導入した新投資奨励措置が期限切れになる前に、外資の100%出資が認められた領域等に少なからぬ新資金が流入する見通しと言う。(BT,ST,STAR:1/26)
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