2000-01-27 ArtNo.21677
◆<星>シングテル、香港テレコム/独テレコムと同時提携も
【シンガポール】シンガポール・テレコム(シングテル)と香港のC&W HKTの合併話が伝えられる中で、これ以前に報じられたシングテルとドイツの電話会社Deutsche Telekom(DT)との提携は実現の可能性が薄れたかに見えたが、シングテルにとって両手に花の結末を導くシナリオも伝えられている。
シングテルは域内市場、取り分けマレーシア市場に橋頭堡を築く上からDTとの提携を重視している。DTはマレーシア最大の移動電話会社Celcom.の親会社Technology Resources Industries(TRI)の21%の権益を握っている。DTはまたフィリピンのIsla Communicationsの10%権益やインドネシアのPT Satelindoの25%の権益も握っており、もしこれらがシングテルのシンガポール/タイ/フィリピン、そして香港のセル式電話ビジネスにリンクされるなら、シングテルは名実共に域内の主要プイレーヤーになることができる。
しかしDTとC&Wは国際電気通信市場で熾烈な競争を展開するライバルであることから、シングテルが双方と手を握ることは常識的には有り得ない。ところが伝えられるところによると、最近DTのRon Sommer会長がロンドンのC&Wオフィスを訪れ、前者が後者を買収する事に関するトップレベルの話し合いがなされたと言う。アナリストによると、DTの時価総額が3300億米ドルであるのに対し、C&Wのそれは4分の1にも満たない830億米ドルであることから、あり得ぬ事ではないと指摘する。しかしロンドンのC&Wスポークスマンは、ST紙の電話インタービューに対して、こうした巷間の噂に対するコメントを控えたと言う。(ST:1/26)
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