2000-01-26 ArtNo.21664
◆<星>早期市場開放に伴うシングテルへの補償US$11億?
【シンガポール】シンガポール・テレコムは電気通信市場の2年繰り上げ全面開放に伴う損害賠償としてシンガポール政府から7億~11億米ドルを受け取るものと見られる。
投資銀行Warburg Dillon Read (WDR)によればシンガポール政府は通常商業契約の帳簿額に基づき補償を行うが、シングテルの主要な損失は国際ダイヤル通話(IDD)市場におけるものと見られる。上記の補償額は、市場開放の初年度にIDD市場における20~40%のシェアを失ったとして算出したものと言う。
一方、ヨー・チュートン運輸通信情報技術相は24日催されたアジア太平洋地域ITフォーラムの席上、市場開放により既存の電話会社が深刻な打撃を受けるとするメディアやアナリストの説には同意できないと語った。
それによると市場開放により多くの国際投資家が吸引され、通信インフラの需要が増加することから、既存電話会社は競争者の出現や値下がりに伴う損失を埋め合わせた上、新ビジネス機会を獲得できるはずと言う。
政府の通信市場早期開放宣言後、シングテル株は大きく値下がりしたが、アナリストらは現状では、如何なる競争者や新ビジネスが誕生し、シングテルがどのように対応するか、見当がつかず、したがってシングテルの株価を評価するのも困難としている。(ST,BT,LZ:1/24)
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