1995-06-29 ArtNo.2166
◆<星>トニー・タン氏、8月より副首相兼国防相として内閣復帰
【シンガポール】トニー・タン元蔵相がゴー・チョクトン首相の招請に応じ8月1日より副首相兼国防相として内閣に復帰する。 総理府が28日発表した公報は首相が何故この時期にタン氏に内閣復帰を求めたかについては触れていない。
同公報は、昨年ダナ・バラン、ヨー・ニンホンの両氏が相次いで閣僚を辞職した際、ゴー首相が内閣の陣容強化の上から、タン氏に内閣への復帰を要請した事実を明らかにしている。タン氏の復帰に伴いリー・シエンロン副首相は国防相監督の役割を返上し、リー・ブンヤン国防相兼労相も国防相を退く。昨年1月の内閣改造でリー・シエンロン副首相は国防相及び通産相の監督の任を引き受けるとともに、首相に代わり経済委員会議長のポストに就任していた。ちなみにリー・クアンユー上級相は1992年12月のマリン・パレード補欠選の際、トニー・タン氏は既に内閣復帰を承諾したが、依然として身辺の整理を必要とするため直ちに閣僚に就任することはできないと語ったていた。 シンガポール大学講師から華僑銀行(OCBC)入りしたトニー・タン氏は、79年の補欠選挙で初めて政界入り後、80年には早くも教育相に就任、85年までに商工相、蔵相、保健相を歴任、リー・クアンユー当時首相後継レースの先頭に立っていた。しかし教育相のポストを最後に91年に閣僚ポストを退き、OCBC会長に就任していた。同氏は閣僚就任に伴い、7月31日付けでOCBC会長のポストを退く。(ST,BT,LZ:6/29)
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