2000-01-25 ArtNo.21648
◆<星>対外貿易、今年は13%成長も:TDB
【シンガポール】シンガポールの往復貿易は昨年8.1%の成長を見、1998年の7.5%の落ち込みを相殺したばかりか、1997年のアジア経済危機発生以前の過去最高レベルに匹敵する3820億Sドルをマークした。このため貿易開発局(TDB)は今年は11~13%の力強い成長が記録されるものと予想している。
TDBのBarry Desker局長(CEO)が先週記者会見し語ったところによると、シンガポールの往復貿易は昨年上半期に0.9%の落ち込みを見たが、下半期に17.3%の成長を記録した。復調は幅広い領域にわたり、特に域内経済の回復と、世界的な電子製品需要の復調に牽引された。
輸出志向型シンガポール製造業の健康を占う指標とされる国産非石油製品輸出は、下半期に15.2%、昨年通年で9.5%の成長を見た。製品と市場要因の双方に改善が見られ、国産非石油製品輸出の3分の2を占める電子製品の出荷は、半導体/集積回路(IC)/携帯電話等に対する海外需要に牽引され、6.1%の成長を見た。しかし製品の値下がりと主要メーカーの組織再編の影響で、ディスク・ドライブ(HDD)の出荷は7.3%下降した。
電子製品以外の国産非石油製品の輸出は第1四半期に10.6%の成長を見た後、下半期には22.7%の伸びを記録した。取り分け化学品輸出は45%の伸びを見た。
またシンガポールのトップ・ファイブ輸出市場、米国/欧州連合(EU)/マレーシア/日本/香港向け輸出は、何れも成長を見た。ASEAN域内貿易も繁忙し、マレーシア、タイ、フィリピン向け輸出は取り分け好調だった。
Desker氏によると、今年は往復貿易の良好な成長が見込め、世界的な電子需要の復調基調も維持される見通しだ。また域内諸国経済の見通しも明るく、米国とEUも健全な成長基調を維持するものと見られると言う。(ST,BT,LZ:1/21)
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