2000-01-24 ArtNo.21635
◆<星>米Kulicke & Soffa社、四半期売上US$1.4億見込む
【シンガポール】米国を拠点とするワイヤ・ボンディング装置(ワイヤ・ボンダ)の世界最大のメーカ、Kulicke & Soffa Industries Inc(K&S)は200万米ドルを投じてSerangoon North Avenue 5に設けた7万5000平方フィートの工場を20日、正式オープンした。
K&SのScott Kulicke会長兼CEOによると、新工場は受賞モデル8028オートマチック・ボール・ボンダの世界唯一の製造拠点で、同社は向こう数年間に機械設備や訓練にさらに1664万Sドルを投資する。世界ワイヤ・ボンダ市場の2分の1以上のシェアを握るK&Sは、フル稼働時には新工場で1日7~8台のワイヤ・ボンダを製造することになる。今年第3四半期には四半期ベースで1400台を製造、1億4000万米ドルの売上が見込める。これはグループ営業額の半ばに相当する。
今年末までには全てのボール・ボンダ業務をシンガポールに移転する。日本/韓国を含むアジア市場は同社売上の85~90%に貢献しており、1999年度営業額4億米ドル弱の74%がアジア太平洋地域に集中、シンガポールだけで11%を占めた。シンガポールへの工場進出により、顧客に接近できるだけでなく、機械1台当たりのコストも5000米ドル節約できる。
K&S副社長も務めるシンガポール子会社Kulicke & Soffa Industries Pte Ltd (KSPL)のOded Lendner重役(MD)によると、目下の従業員はエンジニアを含め約230人だが、7月末までには300人に増員される。シンガポールには1級、2級サプライヤー約20社が存在、中でもKinergy Pte Ltd とJIT Electronicsが半ばを納入している。これらのサプライヤーにより納品される部品/材料はボール・ボンダ1台当たり平均7万6000Sドルにのぼる。
経済開発局(EDB)のLiew Heng San重役(MD)によると、K&Sは年間1億Sドル以上の部品を外部から調達するため、シンガポールの支援産業に新たなビジネス機会と雇用機会をもたらす。K&Sの労働者1人当たりの付加価値生産は、昨年のシンガポール製造業平均の4倍で、シンガポール製造業の高度化にも貢献する見通しだ。(ST,BT,LZ:1/21)
|