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2000-01-18 ArtNo.21573
◆<星>NCS、2005年には売上S$10億目指す
【シンガポール】シンガポール・テレコムの情報技術(IT)子会社National Computer Systems (NCS)は2005年までにその売上を2000年3月期予想売上3億Sドル前後から10億Sドルに拡大する計画だ。
NCSのLee Kwok Cheong重役(CEO)によると、以上の目標を実現するため、今後はシンガポール政府に対するITサービス・プロバイダーとしての役割は縮小し、海外市場の開拓に力を入れる。シンガポールに腰を据えていたのでは、限界があり、将来の成長の機会は、シンガポールの枠を乗り越えた外に存在する。
年商10億Sドルの目標を達成するには年率25~30%成長が必要とされ、これは市場調査会社GartnerGroup Incが予測したシンガポール国内のITサービスの成長率20~25%を上回る。NCSの売上の70%はシンガポール政府に対するITサービスに依存しており、海外事業収入は今のところごく僅かである。
政府のビジネスが2倍に拡大したため、民間部門とのビジネスは30%にとどまっている。これは決して、NCSが政府の枠を乗り越えられなかったためではなく、政府とのビジネスの成果があまりに大きかったからに他ならない。政府のビジネスは決して棚ぼた的に手に入れた訳ではなく、Singapore Computer Systems、IBM、Andersen Consulting等との競争に勝ち抜き手にしたものと言う。
インターナショナル・データ・コープ(IDC)のPiyush Singh副社長(アジア太平洋地域コンサルティング担当)によると、NCSによりシンガポール政府に納入されたシステムには世界的スタンダードを備えたものが少なくなく、NCSは海外市場においてこうした成功を再現することが可能と言う。
リー氏によると、NCSが重視する領域の1つはEコマースで、もしNCSがその顧客にマッチしたEコマース・ソルーションを提供できないなら、その顧客を失う他ない。何故なら他の全てのITサービス会社がEコマースに進出しているからである。
NCSは来月半ばに地元のメディア企業と手を組み独自のEコマース事業に乗り出す。同合弁事業は教育領域を中心にサービスを提供、当面はシンガポールに照準を合わせる。
また今年末にはEコマース子会社を独立させるが、こちらはネットを通じた音楽やビジネス情報を含むデジタル・コンテンツの売買を可能にする。NCSは同子会社に対してオンライン支払いや清算に必要なシステム“Mercurix”を提供する。
NCSは既にSesami.comと言うEコマース・サービスを提供するインターネット・ポータル子会社を有するが、これらの子会社は何れも上場させられる。またこれら子会社の売上は先の年商10億Sドルの目標には含まれない。
NCSは今月は香港に、来月はマレーシアにオフィスを設ける計画で、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)進出も予定している。同社は既に中国の蘇州及びインドのバンガロールにオフィスを設けている。今年末には海外従業員は約200人に達する見通しだ。しかしシンガポールにおけるスタッフは現状の2000人に維持されると言う。(BT:1/17)
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