2000-01-17 ArtNo.21557
◆<星>キアンアン/Ecxa、初の公認サイバー・トレーダーに
【シンガポール】重機部品の流通を手掛けるメインボード上場の地元企業Kian Ann Engineering及び住友商事とボストン拠点のNECXの合弁に成るEcxa (Electronics Commodity Exchange Asia)は、シンガポール初の公認サイバー・トレーダー(ACT)ステータスを獲得した。
貿易開発局(TDB)が13日主催したTDBインターナショナル・デーの席上、両社にACTの認定証を授与したヨー・チュートン通信情報技術相によると、両社の年間オンライン・ビジネスは5年内に合計7億米ドルを突破、ビジネス支出も8000万Sドル以上にのぼり、合計70人の就業機会をもたらす見通しだ。両社はこの間に、シンガポールの銀行/金融業界から13億米ドル以上の金融便宜の提供を受けるものと見られる。
ACT認定企業はEコマースを通じた認定オフショア収入に対する10%の優遇税率を享受できる。TDBは向こう5年間に少なくとも25社が同様のEコマース・トレーディング・センターをシンガポールに設けるよう期待している。
キアンアンによると、ACTステータスは、伝統的なブリック・アンド・モルタル企業からワン・ストップのクリック・アンド・モルタル・ディストリビューション・センターへの転換を図る同社にとって大きな励ましになる。同社の総合的な在庫管理システムは100万品目以上の製品の動きをリアル・タイムでモニターすることができ、今年4月にEコマース・ゲートウェイがフル稼働すれば、世界の如何なる場所からでも、昼夜を問わず在庫や出荷状況をチェック、あるいは注文を行うことができるようになる。同社のオンライン・ビジネス収入は2001年までに5000万Sドルに達する見通しだ。
一方、半導体/電子部品/コンピューター製品/ネットワーキング機器等の取引を手掛けるEcxaは昨年6月からシンガポールにおける操業を開始している。
ヨー氏は、席上シンガポール拠点の企業にインターネットを通じたリーシング/競売/グローバル・フランチャイジング/ブランディング・サービス等、斬新なビジネス・モデルを構築するよう激励した。
一方、ビジネス・タイムズのパトリック・ダニエル編集長は席上、「Eコマース革命は始まったばかりで、現在目にされるのはまだEリテーリングに過ぎない。信用状などと言う制度がゴミ箱に投じられるようになって初めて真のサイバー・トレーディングの時代が到来する」、「斬新なナリッジ・エコノミーは経済的にも社会的にも国家間の勝者と敗者の分かれ目になるだろう」と挨拶した。(BT,ST:1/14)
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