2000-01-14 ArtNo.21541
◆<星>今年の建設需要S$154億、昨年比48%アップ:BCA
【シンガポール】建設発注額で見たシンガポール建設市場の需要は、今年48%増の154億Sドルに達する見通しだ。建設発注額は1997年以来のスランプで昨年は前年比55%減の104億Sドルにとどまった。
建築局(BCA)とシンガポール不動産開発業者協会(REDAS)が12日共催した“2000年の建設不動産業展望”と題するセミナーの席上、BCAのChen Charng Ning会長が語ったところによると、来年の需要も少なくとも今年並みの150億Sドルに達する見通しだ。公共住宅建設とインフラ工事が引き続き、牽引役を務めるが、民間住宅開発の復調も期待できる。
BCAのLow Chin Min事業開発部長によると、上記の建設需要の70%は公共部門で占められる。公共部門の今年の建設支出は34%増の58億Sドル、土木工事支出は昨年並みの46億Sドルと見積もられる。住宅開発局(HDB)だけで公共住宅2万4000ユニットの新築に約20億Sドル、既存住宅のアップグレードに5億Sドルを支出する。
学校等の公共機関に関わるプロジェクトが今年は昨年比ほぼ2倍の24億Sドルにのぼり、この内学校の建設だけで13億Sドルが支出される。
政府はまたインフラ・プロジェクトに46億Sドルを支出する。これには全長5キロのマリーナMRT(地下鉄)路線建設費10億Sドルや道路網の拡張/改修費約10億Sドルが含まれる。
これに対して民間部門の建設需要は7%増の46億Sドル、民間土木工事需要は昨年比52%増の4億5000万Sドルと見積もられる。民間住宅市場は力強い回復が見込まれ、今年は約30億Sドルの契約が発注される見通しだ。これらにはMarco PoloのThe Grange Residences、Keppel groupのKeppel Harbourにおけるウォーターフロント住宅、First Capital CorpのSanctuary Greenが含まれる。それに引き替え、民間商業ビルの建設発注額は1.7%増の6億6000万Sドルにとどまるものと見られる。(ST,BT,LZ:1/13)
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