SEAnews 1995-06-28 ArtNo.2152

【シンガポール】シンガポールの4月の製造業成長率は4.5％と前月の7.5％から一段と鈍化した。これにより年初4カ月の成長率は6.9％となった。
経済開発局(EDB)が26日発表したところによれば、4月には金属加工部門が精密部品の好需要等に支えられ16.7％の最高の伸びを見せ、年初4カ月の成長率も15.8％を記録した。また化学及び工業ガス部門は内外の強い需要から引き続き14.9％の堅調な成長を遂げた。同部門の年初4カ月以来の成長率は18.3％となった。運輸機器部門も造修船業の好調で13.4％の成長を見たが、同部門に属する航空工業は年初4カ月間に1.2％のマイナス成長を記録した。電子製品部門は年初以来成長率の鈍化傾向が続いているものの、依然として12.7％の二桁成長を維持、年初4カ月の成長率は15.8％となった。ディスク・ドライブ、半導体、通信機器が同部門の成長の牽引役を務めた。コンピュータ生産は多少下降したが、ＥＤＢは一時的現象とコメントしている。電機／電器部門は前月の7.8％から5.5％に成長率を鈍化させ、年初4カ月の成長率は9.3％となった。しかし電器部門に限っては、4月の成長率は9.3％に達した。プラスチック部品部門は5.1％と、前月の5.4％の伸びから減速したが、精密プラスチックの需要は引き続き高水準を維持した。同部門の年初4カ月の成長率は9.9％となった。電機を除く機械部門は年初のオイル・リグの完成後、成長鈍化が顕著となっており、4月には僅か2.5％、年初4カ月の成長率も3.1％にとどまった。印刷出版業界も競争過熱で4月には0.3％の成長にとどまり、年初4カ月のそれも2.4％に鈍化した。また4月には石油精製業と塗料／薬品業が、一部工場の補修に伴う操業停止から、それぞれ16.3％と17.1％のマイナス成長を見た。両部門は年初4カ月についても各6.3％と13.3％のマイナス成長を記録した。(ST,BTLZ:6/27)