SEAnews 2000-01-12 ArtNo.21515

【シンガポール】シンガポールが経済体として、あるいは国家として将来も成功するには、華人／マレー人／インド人の3民族に依拠した単純な社会組織を継承しただけでは不十分で、複雑で現代化された経済体制を組織し、支えとせねばならないと言う。
ゴー・チョクトン首相は、このほどロイター通信のインタビューに応じ、以上の考えを語った。それによるとシンガポールは今後一層の都市化を受け入れねばならないと言う。首相は、退任の時期について、2002年の次期総選挙後、第3世代による後継体制が整った適当な時機を見計らって後継者にポストを譲るが、次期総選挙の結果も影響するとの見通しを示した。
それによると総選挙が不満足な結果に終わり、ゴー氏のリーダーシップに対する国民の支持が弱まるなら、後継者が早期に2007年の総選挙に向けた準備に着手できるようにする上からも、退任の時期は早まる。
首相は、後継人事に関しては、もし自分が誰かに投票せねばならないとすれば、リー・シエンロン副首相に投票するだろうと語った。しかし決定を下すのは党とリー副首相の同僚であってゴー氏ではない。それはゴー氏がかつてその同僚により首相に選ばれ、決してリー・クアンユー前首相から選ばれた訳ではないのと同様と言う。既に第3世代の指導層が形成されており、これらの若手もリー副首相をリーダーと仰いでいると言う。
ゴー首相は、また国内投資家が盲目的にインターネット銘柄に投資する風潮やインドネシアの政治不安が投資家誘致努力を水泡に帰させる可能性に懸念を表明、またシンガポールの店頭市場セントラル・リミット・オーダー・ブック(CLOB)で取り引きされたマレーシア株を巡るシンガポール／マレーシア間との紛糾に触れ、もしマレーシア側との間の協議が妥結しないなら、世界貿易機構(WTO)に訴える可能性を示唆した。(ST,BT,LZ:1/11)