1999-12-22 ArtNo.21411
◆<馬>サイエンテックス、M$1600万投じ製造施設拡張
【クアラルンプル】包装材料やポリマーの製造、不動産開発を中核とするクアラルンプル証取(KLSE)上場のScientex Inc Bhd(SIB)は、1600万Mドルを投じて包装材料及びポリマーの製造施設を拡張する。
SIBのP.J. Lim重役(ED)が20日催された年次総会兼特別総会後語ったところによれば、1000万Mドルを投じた包装材料pallet stretch filmの新生産ラインが来年4月までに稼働することにより、子会社Scientex Packaging Film Sdn Bhdの製造能力は2倍に拡大する。これにより新たに3000万Mドルの売上が見込める。しかし現行年度への貢献は部分的なものにとどまる。
SIBポリマー部門の合弁会社Scientex Auto Industries Sdn Bhdは、ポリ塩化ビニル(PVC)に代わる環境に無害なサーマル・プラスチック・オレフィン(TPO)の製造施設に600万Mドルを投資する。SIBは日本企業Yamato Chemicalと9月にTPOの製造に関わる技術協定を結んだ。TPOは当面プロトンが来年発売する新モデルGXのダッシュボードの製造に用いられる。
東南アジアでTPOの製造を手掛けるのは同社が初めてで、来年から同社の営業額に貢献する見通しだ。初年度の予想売上は1800万Mドルで、内80%が国内で販売される。向こう3年間には年間3000万~4000万Mドルの売上が見込める。ASEAN自由貿易地域(AFTA)協定の発効に伴い、TPOは同社のビジネスに大きく貢献するものと期待される。
またSIBはジョホール州における複合不動産開発プロジェクト“Scientex Park”の第3期工事に間もなく着手する。第3期工事には総額1500万Mドル相当のテラス・ハウス100ユニットの建設が含まれる。同プロジェクトでは向こう10年間になお750エーカーの土地が開発される。
SIBの1999年7月期年商は前年の1億6250万Mドルから1億8420万Mドルに13.4%アップ、税引き前利益は580万Mドルから2520万Mドルに急増した。(MBT,STAR:12/21)
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