1999-12-20 ArtNo.21383
◆<馬>鋼管のAISB、収益基盤拡大目指し企業買収計画
【クアラルンプル】Amalgamated Industrial Steel Bhd(AISB)は、鋼管ビジネスの不振から収入の拡大につながるような資産買収を目指し、目下交渉を進めている。
AISBのAbdul Hamid Pawanteh会長は16日催された年次総会後、交渉相手の社名を明らかにすることは避けたが、「買収を目指しているのは未上場の地元企業で、その目的は収益ベースを拡大し、AISBの生存能力を強化することにある」と説明した。
同氏によると、最近マレーシアを襲った経済危機はAISBが中核とする鋼管製造ビジネスの将来性にマイナスの影響を及ぼした。経済危機の結果、国内建設市場は54%縮小したが、幸いにして同社は生存を維持することができた。同社は危機乗り切りを目指して、これ以前に別に2件の資産買収を試みたが、いずれも既存の主要株主や会社役員が関係する企業の買収を禁じた会社法132G条項の規定に触れることから、実現できなかった。
目下買収交渉が進められている企業の権益も株式のスワップを通じて実行される可能性が大きい。これは現状では同社には十分な現金準備がないため。AISBは主要株主がその持ち分の希薄化を甘受するよう希望している。
1999年10月29日現在のAISBの主要株主には、プルモダラン・ナシオナルBhd(PNB)34.7%、ザ・キャピタル・デポジトリーPte Ltd19.88%、BBMB Kewangan Bhd7.61%、L.G.BホールディングズSdn Bhd6.76%、Multi-PurposeBank Nominees(Tempatan)Sdn Bhd3.07%、被雇用者積立基金(EPF)2.76%が含まれ、PNBは、もし企業買収を通じてAISBの収益基盤が強化されるなら、持ち分の希薄化を認めるとしている。
1999年6月期年度に同社は税引き前に1086万Mドルの損失を計上した。前年度は169万Mドルの税引き前利益が計上されていた。しかし1999年9月期第1四半期には約5万Mドルの利益を実現したと言う。(NST,MBT:12/17)
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