1999-12-15 ArtNo.21330
◆<星>第3四半期の就業機会/失業率共にアップ
【シンガポール】今年第3四半期には第2四半期の1万9299人を30%上回る2万5126人分の新規就業機会が創出されたものの、失業率は3.3%から4%にかえってアップ、景気復調の中でも進行する産業再編と、労働者の技術能力と就業機会のミスマッチの現状を浮き彫りにした。
労働省が13日発表した報告書によれば、失業率は昨年第4四半期の4.4%をピークに、今年第1四半期の3.9%、第2四半期の3.3%と、下降線を辿っていたが、最近のディスク・ドライブ産業の再編に伴う一連の解雇で、第3四半期の失業率は再び上昇に転じた。
今年第3四半期の新規就業機会の内訳を見ると、全体の30%に相当する7417人のみが製造業で、残りの大部分の1万4899人がサービス業に属している。
景気の復調で就業機会の劇的な増加を見たが、製造業の再編で職を失った者が、再就職先を見いだすのは決して容易でない。取り分け40歳を超え、新たな職場環境に対応できないものにとってはなおさらである。
今年第3四半期には3395人が解雇され、年初9ヶ月の解雇者数は1万147人に達した。全体の53%が製造業労働者で、その内の大部分を占める1292人はディスク・ドライブ業界の解雇者だった。今年通年の解雇者は1万5000人達する見通しだが、昨年の3万人からすれば、半減する見通しだ。
報告書は、構造的失業問題は1つの懸念材料ではあるが、経済状況の好転からより条件のよい、より多くの就業機会が創出される見通しのため、労働者は進んで新技術を身につけ、異なる職場環境に柔軟に対応するよう勧告している。(ST,BT,LZ:12/14)
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