【ニューデリー】鉄鋼市況回復の消息とは裏腹に、主要鉄鋼会社4社、Steel Authority of India Ltd (SAIL)／Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)／Indian Iron & Steel Company Ltd (IISCO)／Rashtriya Ispat Nigam Ltd (RINL)の今年初7ヶ月(4-10月)の製品在庫は95万2000トンから132万1000トンに38.8％の増加を見た。
中でもＳＡＩＬの販売可能な製品在庫は89万6000トンと最大で、以下ＲＩＮＬ196万トン、Ｔｉｓｃｏ19万1000トン、ＩＩＳＣＯ3万8000トンと続く。
鉄鋼省は年初7ヶ月間に国内鉄鋼生産が11.7％の成長を見たと発表したが、各社の成長率は一様でない。ＳＡＩＬは17.1％の伸びを見たものの、ＲＩＮＬは6％、Ｔｉｓｃｏは4.7％にとどまり、ＩＳＣＯに至っては16.1％の落ち込みを見た。また鉄鋼会社の生産は全体として増加したものの、国内需要はそれに見合った回復を見ていない。主に建築現場で用いられる棒鋼の需要は依然低迷しており、それに引き替え鋼板需要は顕著な回復を見た。こうしたことが各社の製品在庫の拡大につながったものと見られる。
しかし銑鉄の状況は異なり、主要メーカー、SAIL、IISCO、RINLの製品在庫は、3月末の28万6000トンから10月の18万6000トンに、年初7ヶ月間に34.96％の縮小を見た。同期間の生産量は昨年同期に比べ87万6000トンから7.44％ダウン、主要メーカーに限っては15.1％縮小した。
ＲＩＮＬの銑鉄生産は24万2000トンから11万7000トンに51.7％、ＳＡＩＬのそれは41万5000トンから39万8000トンに4.1％に、それぞれ下降。ＩＩＳＣＯのそれは21万9000トンから22万9000トンに4.6％アップした。(THBL:12/12)