1999-12-10 ArtNo.21288
◆日本ベンチャー会社、<星>ネット企業にS$800万投資
【シンガポール】日本のベンチャー・キャピタル、株式会社光通信はシンガポール拠点のWizOffice.com Pte Ltdに800万Sドルを注入、後者の7.6%のシェアを取得した。同シェアの価格からすれば、創設後僅か4ヶ月のドットコム企業の市価は1億500万Sドルと言うことになる。
光通信のマツダ・ヒロシ副社長兼投資業務主任によると、同社はWizOfficeの事業モデルと事業戦略を評価し、出資を決めた。WizOfficeは、B2B(ビジネス・ツー・ビジネス)Eコマース・スタートアップとして業界をリードする潜在性を備えている。同社がシンガポール企業に投資するのは今回初めてだが、来年はインターネット、Eコマース、電気通信領域のシンガポール企業2~3社に投資する計画だ。
当初資金3億2100万ドルの同ファンドはシンガポール、香港、韓国、台湾にオフィスを設ける計画で、これまでに香港のNew World Cyberbase Ltdに2500万米ドル、韓国のHaansoft Incに200万米ドルを投資したと言う。
WizOfficeのRaphael Tham重役(副CEO)によると、光通信の資本参加を得ることにより、同社の国際舞台におけるプレゼンスは強化され、アジア太平洋市場、取り分け日本市場への進出が加速される。今年8月に発足したWizOfficeは、目下資材調達や個人用品のサプライ等、8種類のB2BEコマース・サービスを手がけており、向こう2ヶ月間には別に3種類の新サービスを開始する方針だ。
WizOfficeには、セスダック登録のFirst Engineeringや複数のエンジェル・インベスターが出資しており、今回の800万Sドルの新資金で同社の基金規模は1500万Sドルに拡大した。同社はこれを元手にマレーシア、香港、日本への事業拡張を図る。
シンガポールにおけるビジネスは向こう14ヶ月間に利益を計上できる見通しで、会社全体としては2~3年内に黒字転換が見込めると言う。(BT:12/9)
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