1999-12-08 ArtNo.21256
◆<星>第4のISPデータワン、中小企業市場開拓に照準
【シンガポール】シンガポール第4番目のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)DataOne(D1)は中小企業市場の開拓と、年商1000万Sドルの達成を目指している。
Keppel Telecommunications & Transportation (ケッペルT&T)の完全出資子会社D1の Roland Tan重役(CEO)が6日記者会見したところによると、同社は、それ自身を付加価値サービス・プロバイダーと位置づけており、一般消費者向けサービスは手がけない。単にインターネットへの接続サービスを手がけるのではなく、顧客のビジネスを再構築し、オンライン化を支援、これらの企業のニーズに応じた情報技術(IT)面の支援を提供する。こうした支援サービスにはダイヤル・アップ、ISDN、広帯域アクセス、仮想専用ネットワーク、総合メッセージ、ウェブ・ホスト、Eコマース、ライブ・コール・センターが含まれる。この他、電子署名認証機関や電子清算機関とも戦略提携を結び、幅広いEコマース・サービスを提供する計画だ。
中小企業約100社に目星をつけており、既に半ダースほどの企業と商談がまとまりかけている。年内に20~30社と契約を結ぶ計画で、最終的に中小企業市場の30%のシェア獲得を目指す。当初2年間の投資予算は1500万Sドルで、この内600万Sドルが既に投資されている。
D1は去る7月には、営業開始から6ヶ月後に一般向けのダイヤル・アップ・アクセス・サービスを開始すると述べていたが、この点に関してタン氏は、さし当たりその種のサービスを開始する計画はないと語った。
タン氏はまた、現在のスタッフは85人で、採算ラインは年商1000万Sドルと語ったが、如何に売り上げ目標を達成するのか、具体的説明は行わなかった。
シングテルのMagixサービスを立ち上げた経験を有するタン氏がCEOを引き受けた他、ケーブル&ワイヤレスの元管理職Peter Moulson氏がD1の常務取締役(ED)に就任している。ちなみにケッペルT&Tと合弁を組むはずだったシンガポール・プレス・ホールディングズ(SPH)はD1への出資を2001年まで繰り延べた。(ST,BT,LZ:12/7)
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