1999-11-30 ArtNo.21175
◆<印度>鉄鋼相/SAIL会長、インディアン・アイアン巡り不一致
【Burunpur】スチール・オーソリティー・オブ・インディアLtd子会社インディアン・アイアン&スチール・カンパニーLtd(IISCO)の再建を巡り、Dilip Ray鉄鋼業相とSAILのArvind Pande会長の意見不一致が生じている。
鉄鋼業相はこの日催されたIISCOのツイン炉床鉱炉(総工費16クロー)の試運転記念式典の席上、IiscoのGS Garcha重役の発言を引用し、来年末までにIISCOの業務が再建されることに自信を表明した。
しかしSAILのパンデ会長は同式典後、来年末までに採算ラインを回復できるとの見通しに疑問を表明、「もしそのような目標が実現できるとすれば、IISCOは国内で最も競争力有る鉄鋼プラントと言うことになる」と語った。
過去27年間に試みられた13件の再建案がいずれも成功しなかったにも関わらず、ライ鉄鋼業相は、この日、IISCOを閉鎖せぬ政府の方針を確認した。
それによると、インド政府はロシア政府とロシアのTyazPromExports (TPE)に対して来年1月までにIISCO再建に対する方針を決定しないなら、インド政府は代替案を検討すると通知した。目下のとことIISCOを民営化する計画はない。民営化問題が生じるとすれば、TPEの手による再建計画が失敗した後のことになる。
TPEは当初同プロジェクトに2200クローを投じる予定だったが、今や投資予算を800クローに縮小しており、しかも同額にはGuaの2鉄鉱床とChiriaの炭坑への投資も含まれている。
ライ鉄鋼業相はまた計画委員会と大蔵省はSAILの事業再編案を真剣に検討していると語った。同再編案には、鉄工業開発基金からの5000クローの借り入れの抹消が含まれている。IISCOの再建もSAILの再編計画の行方に大きく依存している。何故なら同再編計画にはSAILからIISCOに対する1500クローの貸付の抹消も含まれているため。
IISCOは1998/99年度には前年度を81クロー下回る180クローの損失を計上、現行年度には損失をさらに105クローに抑えることが目指されている。上半期には51クローの損失が計上されており、同額は目標額を7クロー下回っている。
この日試運転が開始されたツイン炉床鉱炉により鉄鋼製造コストはトン当たり1500ルピー下降する。同鉱炉は着工以来僅か7ヶ月で試運転にこぎ着けたと言う。(ET:11/28)
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