1999-11-29 ArtNo.21149
◆<星>データクラフト、日本企業PTSの75%権益買収
【シンガポール】ネットワーキング/コミュニケーション関連のシステム統合会社Datacraft Asiaは24日、日本企業PTS Co Ltdの75%の権益を2360万米ドルで買収すると発表した。
データクラフト・アジアのRon Cattell重役(CEO)が24日記者会見したところによると、フルタイム・スタッフ38人と契約業者57社を有するPTSは、情報技術(IT)コンサルティング、システム統合、IT人材斡旋、訓練、ホットメール・ヘルプデスク等のサービスを手がけ、東京ベースの金融機関/薬品会社等の多国籍企業や大使館に奉仕している。
データクラフトはPTSの権益買収により、日本における専門サービスの能力を補強できる。今年7月にはニューヨーク拠点のネットワーク・システム統合会社NetWave Incを買収したが、これら2社は相互に補完態勢をとるとともに、データクラフトのビジネスの拡張を支援する。
PTSの2000年12月期18ヶ月の税引き前利益は4億6960万円(S$750万)と見込まれ、実際の利益が同額を0.1%下回るごとにデータクラフトのPTS権益買収価格は当初価格の75%を限度に0.1%ずつ引き下げられる。逆に実際の利益が同額を0.1%上回るごとに、買収価格は当初価格の125%を限度に0.1%づつ上方修正される。42%の法人税を控除後の予想利益をベースとしたPTS買収価格の株価収益率は18.4倍となる。
データクラフトはこの日同時に、向こう2年間に売り上げ/利益の倍増を目指すEコマース戦略を発表した。同戦略の下、1)企業が業者間の取引をインターネットを通じて処理できるソフト/ハードウェアの提供と、2)電話会社やインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)に対する最先端の業務/営業システムの提供、の2点に照準が合わされる。
サービス、ソフトウェア、Eビジネスの3領域に以上の新視点を導入することにより、データクラフトのアジア太平洋地域におけるビジネス機会は現在の40億米ドルから150億米ドルに拡大する。
データクラフトは企業買収を通じて新事業領域に必要とされる全ての技術を手に入れる計画で、現在もEコマース・アプリケーション統合会社とエレクトロニク・リソース・プラニング(ERP)コンサルティング/統合会社の買収交渉を進めている。
主要市場中国の不振は持続する見通しだが、上記の戦略を通じて、2年内に売り上げ/利益を倍増する目標は達成できると言う。(ST,BT,LZ:11/25)
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