SEAnews 1999-11-25 ArtNo.21120

【シンガポール】証券業界のアナリストは、9月の台湾地震、マザーボード用インテル最新チップの技術問題、アップル・コンピュータ用最新Ｇ4マイクロプロセッサー(モトローラ製)の供給逼迫等、過去数ヶ月間に相次いで生じた問題から、地場電子契約製造業者ナットスチール・エレクトロニクスLtd(NEL)の売り上げ／利益予想を下方修正したが、ＮＥＬは22日記者会見を催し11月と12月には業況が急速に回復するとの見通しを示した。実際ＮＥＬの設備稼働率は70～85％に下降、マージンの下降も予想されていた。
この日の記者会見の席上、ＮＥＬのChay Yee Meng財務担当重役(CFO)が語ったところによると、同社はサプライヤーから11／12月の部品供給には問題がないとの保証を得ており、今後状況は改善、活況は来年初まで持続する見通しだ。ＮＥＬはクリスマス休暇も返上し、1日24時間、週7日態勢で遅れを取り戻す方針を決めていると言う。
しかしチャイ氏は、3ヶ月先、即ち新年を迎えて後のコンポーネントの供給状況が不透明なことを認め、12月末以降に関しては予想が難しいと語った。台湾地震やインテル／モトローラの問題を除いても、ダイオード、インダクター、キャパシター、プリント基板(PCB)等の供給は依然逼迫している。
ＮＥＬの手持ち契約は4～5ヶ月にのぼり、通常の3ヶ月を上回っている。従って部品供給さえ確保されれば、向こう5～6ヶ月繁忙が持続する。アップル製品に関してはＧ4の供給に問題はあるものの、Ｇ3マシーンの需要が依然旺盛と言う。
一方、ＮＥＬは来月、有線ネットワーク領域の新たな合弁事業を発表する予定で、新ビジネスは来年の業績に貢献する見通しと言う。(BT:11/23)