1999-11-22 ArtNo.21093
◆<馬>国会/州議会選挙区の90%で与野党が一騎打ち
【クアラルンプル】マレーシアの第10回総選挙では、全国の90%の国会/州議会選挙区で与野党候補の一騎打ちが実現、1957年の独立以来、国民戦線(BN)とその前身、連盟党が維持してきた国会多数議席支配に、野党勢が初めて一丸となって挑戦することになった。
野党勢はサラワク州の1国会選挙区とジョホール州の1州議会選挙区に候補者を立てることができなかったものの、193の国会選挙区中152選挙区で、また394州議会選挙駆中367選挙区で、与党候補に一騎打ちを挑む。
注目のアンワル前副首相は結局立候補を見合わせたが、クアラルンプルのLembah Pantai国会選挙区にはParti Keadilan Nasional(正義党)のZainur Zakaria法律顧問がアンワル氏の名代として立候補した。同氏は仮に野党連合The Alternative Front(AF)が勝利した際は、辞職し、アンワル氏が補欠選挙に出馬すると言う。
一方、ペナンのアンワル氏のこれまでの選挙区プルマタン・パウにはアンワル夫人ワン・アジザ女史が出馬、これに対して与党はアンワル氏の前政治秘書イブラヒム・サアド氏を対決させる戦術を採用した。
マハティール首相は、一度は政界引退を宣言したガファール・ババ元副首相や80年代に反マハティール連合を組織したラザレイ/ムサ同盟に加わったライス・ヤティム元外相らに再登板を求めた他、昨年の与党統一マレー国民組織(UMNO)総会でマハティール政権のネポティズム/クロニズム批判を行ったアンワル氏の元腹心、ダト・ザヒド・ハミディ元青年部長のBagan Datoh国会選挙区への再出馬を認め、関係者を驚かせた。政界アナリストによると、ハミディ氏は同選挙区で依然として絶大な影響力を維持しているため、首相には選択の余地はなかったと言う。(ST,BT,LZ,STAR:11/21)
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