SEAnews 1999-11-22 ArtNo.21089

【シンガポール】経済開発局(EDB)はシンガポールを揺籃期化学産業のロジスティクス・ハブにすることを目指している。シンガポールの化学産業生産は1994年から1998年の間に年率15％の成長を遂げ、昨年は250億Ｓドルをマーク、1240億Ｓドルの国内製造業の24％を占めた。
ＥＤＢは今年、化学／製造／電子産業支援ロジスティクス部門への3億3000万Ｓドルの投資誘致を目指している。同局は特に総合的な化学産業支援ロジスティクス企業の誘致を図っている。
目下のところ化学ロジスティクス業務は化学企業が社内で手がけるか、特定作業、例えば工場と港の間の輸送等に限りアウトソーシングに頼っている。有毒化学品の処理等も専門的なロジスティクス・サービスを要する一つの領域である。
化学ロジスティクス企業を誘致するなら、より多くの製造会社がロジスティクス業務をアウトソースできるようになる。ＥＤＢのこうした努力が実ってロジスティクス企業3社がシンガポールに拠点を設けており、ＥＤＢは向こう12ヶ月間に別に4～5社の誘致を目指している。これらの企業は各3800万～4000万Ｓドルの投資を行う見通しだ。
これまでにシンガポールに進出を果たしたロジスティク企業には、G&U Logistics、Katoen Natie SembCorp、Leschaco-CWT Distributionが含まれる。
地元SembCorpとベルギーの化学ロジスティクス企業Katoen Natieの合弁に成るKatoen Natie SembCorp(KNS)は、2000年に稼働を予定するエクソンの21億8000万米ドルの化学コンプレックスにロジスティクスや触媒／化学品／危険物の貯蔵・包装・ドラム缶詰めサービスを提供する。同社はPenjuruにリースした施設を擁するが、化学基地ジュロン島にターミナルを設け、様々な顧客にサービスを提供することを計画している。
また地元企業Ｇ＆Ｕは先週トゥアスに3800万Ｓドルを投じて設けた危険化学品ロジスティクス・センターをオープンした。(BT,LZ:11/18)