1999-11-20 ArtNo.21085
◆<印度>JVSL鉄鋼プロジェクト、900クロー・コスト超過
【ムンバイ】Jindal Vijaynagar Steel Ltd (JVSL)の年産157万トンの総合鉄鋼プロジェクトのコストは、工事の遅延や高金利、ルピー相場の下降等に祟られ、当初見積もりを929クロー上回る6144クローに達した。
JVSLは資金を掻き集め、カルナタカ州Bellary近郊におけるプロジェクトの部分的稼働にこぎ着けた。プロジェクトが1995年にスタートした当時の見積もりコストは4138クローだったが、今やトン当たりの資本コストは3万9000ルピーに達している。しかしJVSLはトン当たり1万1000クローの低い営業コストを梃子に、相殺を図っており、熱間圧延コイル(HRC)のトン当たり価格は1万5000ルピーに設定されている。
JVSLのSajjan Jindal副会長によれば、これ以上のコスト上昇は予想されず、年産330万トンのペレット製造施設とCorex IIプロジェクトも来年下半期には稼働する見通しだ。また総合鉄鋼プロジェクトの年産量も当初見積もられた157万トンを上回る200万トンに達する。鉄鋼価格の値上がりで、キャッシュ・フローの改善も見込まれる。JVSLはスチール・スラブと35万トンのホット・メタルを用いて80万トンのHRCを製造、15万トンの輸出を目指している。米国PowerGenとの合弁事業も今月末には合意に達するものと見られる。
コスト上昇は、105クローの追加投資、94クローのサプライヤーズ・クレジットに加え、ターム・ローンと保険金で賄われる。自己資本は1606クローに105クロー拡大され、金融機関はこれまでに231クローを実際に貸付、残りも段階的に貸し出す方針だ。
JVSLはプロジェクトを完成するには250クローの投資を必要とする他、債権者に別に178クローを返済せねばならない。JVSLは目下、L&T等の債権者に対して返済期限の繰り延べや、債務の資本への転換を求めていると言う。(ET:11/19)
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